DMAT隊員を目指して:高校生からのキャリアプラン
DMAT隊員を目指して:高校生からのキャリアプラン
私は今高校生なのですが、今回の東北での地震でつらい思いをしている人たちに対して何もできない自分にとてももどかしく思い、将来はなにか人の役に立つ仕事につきたいと今まで以上に強く思いました。そこでわたしは看護師志望なのですが、このような天災があったときに、もし普通の病院で働いていたら、自分が被災地に行くことなど絶対にできないのだろうと思いました。どうにか被災地にいけないかと調べているうちにDMATの存在を知り、自分も将来隊員の一員になりたいと思いました。そこで疑問に思ったのですが、もし進学するなら、DMATの活動をしている病院の大学に入ることには意味はあるのでしょうか?またDMATの活動をしている病院に入れたとしても、隊員になるにはどうしたらよいのでしょうか?自分でもいろいろ調べてみたのですがよくわからなかったので、もし何かひとつでもわかることがあれば教えていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。
東北地方太平洋沖地震を経験し、DMAT隊員という存在を知り、将来は自分も災害医療に携わりたいと考える高校生の方、素晴らしい志です!多くの命を救うDMAT隊員になるための道筋は、決して簡単ではありませんが、明確な目標を持つことは大きな力になります。この記事では、DMAT隊員になるための具体的なステップと、進路選択におけるポイントを解説します。
DMAT活動を行う病院の大学に進学することの意味
DMAT活動を行う病院の大学に進学することには、明確なメリットがあります。しかし、それは「必ずしも必須ではない」ことを理解しておくことが重要です。
- 早期からのDMAT活動への関わり:大学病院の中には、学生向けのDMAT研修プログラムを実施しているところがあります。早期から災害医療の現場に触れることで、実践的な知識やスキルを習得し、将来の隊員活動に繋げることができます。
- 経験豊富な医師・看護師との繋がり:DMAT隊員として活躍する医師や看護師と直接交流できる機会が増え、指導やアドバイスを受けることができます。彼らの経験から学ぶことは、将来のキャリア形成において非常に貴重な財産となります。
- 病院との連携:卒業後に、DMAT活動を行う病院への就職をスムーズに進めることができます。大学と病院が連携している場合、就職活動におけるアドバンテージとなります。
しかし、DMAT活動を行う病院の大学に進学しないからといって、DMAT隊員になる道が閉ざされるわけではありません。重要なのは、看護師としての高いスキルと、災害医療への強い意志です。
DMAT隊員になるためのステップ
DMAT隊員になるには、以下のステップを踏む必要があります。
- 看護師国家試験に合格する:DMAT隊員の大半は医師や看護師です。まずは、看護師国家試験に合格し、看護師として資格を取得することが必須です。
- 臨床経験を積む:DMAT隊員として活動するには、一定以上の臨床経験が必要です。救急医療や内科、外科など、幅広い診療科での経験が求められます。最低でも2~3年の経験が目安と言われています。
- DMAT隊員養成研修を受講する:各都道府県や消防本部などが主催するDMAT隊員養成研修を受講し、必要な知識やスキルを習得する必要があります。研修内容は、災害医療に関する知識、救急医療技術、チーム医療、災害時のコミュニケーションスキルなど多岐に渡ります。
- 所属病院のDMATチームに所属する:DMAT隊員として活動するには、DMATチームに所属している病院で勤務する必要があります。多くの病院では、隊員を募集しているので、積極的に応募してみましょう。
- 継続的なスキルアップ:DMAT隊員としての活動は、常に最新の知識と技術を習得することが求められます。定期的な研修や資格取得などを通して、スキルアップを継続することが重要です。
成功事例と専門家の視点
ある地方都市の病院で勤務する看護師Aさんは、大学時代に災害医療に興味を持ち、卒業後に救急医療の現場で経験を積みました。その後、DMAT隊員養成研修を受講し、所属病院のDMATチームに所属。東日本大震災では、被災地で多くの患者を救護し、その経験は彼女のキャリアに大きな影響を与えました。Aさんのように、明確な目標と継続的な努力がDMAT隊員としての成功に繋がります。
災害医療の専門家であるB医師は、「DMAT隊員は、高い専門性と献身的な精神が求められる仕事です。しかし、同時に、やりがいのある仕事でもあります。多くの命を救うことができる喜びは、何にも代えがたいものです。」と語っています。
具体的なアドバイス
- 看護師としてのスキルを磨く:専門学校や大学で、基礎的な知識・技術をしっかり学びましょう。特に、救急医療や災害医療に関する科目は重点的に学習しましょう。
- ボランティア活動に参加する:赤十字などのボランティア活動に参加することで、人助けの経験を積むことができます。災害ボランティアに参加することで、災害現場の状況や被災者のニーズを肌で感じることができます。
- 関連書籍や情報を集める:災害医療やDMATに関する書籍やウェブサイト、論文などを参考に、知識を深めていきましょう。
- 積極的に質問する:疑問点があれば、先生や先輩などに積極的に質問し、理解を深めましょう。医療現場はチームワークが重要です。
- メンタルヘルスのケア:災害医療の現場は、精神的に負担の大きい仕事です。ストレスマネジメントの方法を学び、メンタルヘルスのケアを怠らないようにしましょう。
DMAT隊員になる道は長く険しいですが、あなたの強い意志と努力があれば、必ず実現できるでしょう。一歩ずつ着実に進んでいけば、必ず目標を達成できます。頑張ってください!