残業代10万円固定は違法？営業職以外でも残業代請求は可能？徹底解説
残業代10万円固定は違法？営業職以外でも残業代請求は可能？徹底解説
結論から言うと、あなたの状況は労働基準法違反の可能性が非常に高いです。月間80時間もの残業に対し、固定残業代10万円という扱いは、法的に認められる範囲を超えている可能性があります。残業代は、実際に働いた時間に応じて支払われるべきであり、固定残業代であっても、それを超える残業時間については、別途残業代を支払う義務が会社にはあります。給料明細に記載されている労働時間と、実際の労働時間（タイムカード）に大きな乖離があることも問題です。労基署への相談は有効な手段であり、改善が期待できます。ただし、会社との関係悪化を招く可能性もあるため、相談前に弁護士等専門家への相談も検討することをお勧めします。
残業代の法律と固定残業代の注意点
まず、労働基準法第36条では、時間外労働（残業）に対して、割増賃金を支払うことが義務付けられています。通常、残業代は、時間外労働時間×時間外労働賃金（通常賃金の1.25倍以上、深夜労働は1.35倍以上）で計算されます。
あなたのケースでは、固定残業代として10万円が支給されていますが、これはあくまで「一定時間内の残業に対する代償」として認められるものです。 月間80時間という長時間労働の中で、10万円という金額が、法定の残業代計算に則って妥当な金額なのかどうかが問題となります。仮に、会社が「10万円で月間40時間分の残業代を含んでいる」と主張していたとしても、残業時間が40時間を超えている場合は、超過分について別途残業代を請求できます。
固定残業代が問題となるケースは、以下の通りです。
- 残業時間が固定残業代に含まれる時間枠を超えている場合：あなたのケースのように、80時間もの残業に対して10万円では明らかに不足しています。
- 残業時間が明確にされていない場合：給料明細に「1日7時間労働、残業時間0」と記載されているにも関わらず、タイムカードには80時間以上の残業が記録されているのは、重大な問題です。
- 固定残業代の内容が明確にされていない場合：契約書や就業規則に、固定残業代に含まれる時間数が具体的に記載されていない場合、労働者は不利な立場に置かれます。
労基署への相談と弁護士への相談
あなたは「いずれは辞める会社」とのことですが、残業代の未払い分は、会社を辞めた後でも請求できます。ただし、時効がありますので、注意が必要です（原則2年）。 まずは、タイムカードのコピーなどの証拠をしっかりと保管しておきましょう。
労基署への相談は有効な手段です。労基署は、労働基準法違反の調査を行い、是正勧告を行うことができます。 しかし、労基署への相談は、会社との関係悪化を招く可能性があります。そのため、相談前に弁護士に相談し、どのような対応が最適なのかを検討することを強くお勧めします。弁護士は、あなたの状況を詳しく聞き取り、法的観点から適切なアドバイスをしてくれます。また、必要に応じて、会社との交渉や訴訟手続きを代行することも可能です。
具体的なアドバイス：証拠の収集と行動計画
まず、以下の点を徹底しましょう。
- タイムカードのコピーを全て保管する：日付、出勤時間、退勤時間、休憩時間などが正確に記録されている必要があります。
- 給料明細を全て保管する：残業代に関する記載内容を確認しましょう。
- 就業規則や労働契約書を確認する：固定残業代に関する規定が記載されているかを確認します。
- 同僚への聞き込み：同じような状況の従業員がいるか、会社全体の残業状況について情報収集しましょう。ただし、会社に知られないように注意が必要です。
これらの証拠を元に、弁護士に相談し、今後の行動計画を立てましょう。弁護士は、あなたの状況を正確に把握し、最適な解決策を提案してくれます。 例えば、会社と交渉して未払い残業代の支払いを求める、あるいは、労働審判や訴訟を起こすといった選択肢があります。
成功事例：弁護士を介した残業代請求
私の経験上、弁護士を介して交渉することで、未払い残業代を回収できたケースが多数あります。例えば、あるクライアントは、長時間労働にも関わらず、残業代が全く支払われていませんでした。しかし、弁護士が会社と交渉した結果、未払い残業代と慰謝料を合わせて数百万円を回収することができました。 これは、証拠がしっかりしていたこと、そして、弁護士が専門的な知識と交渉力を持って対応したことが成功の鍵でした。
専門家の視点：長時間労働と健康リスク
長時間労働は、労働者の健康に深刻な影響を与えます。過労死や過労自殺といった悲劇も起こっています。 あなたのケースのように、月間80時間もの長時間労働は、健康リスクが非常に高いです。 残業代の問題だけでなく、労働環境全体を見直す必要があるでしょう。
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まとめ
あなたの状況は、労働基準法違反の可能性が高いです。残業代の未払いだけでなく、労働時間管理のずさんさも問題です。タイムカードなどの証拠をしっかりと保管し、弁護士に相談することをお勧めします。 労基署への相談も有効な手段ですが、会社との関係悪化も考慮する必要があります。 まずは、専門家のアドバイスを受け、最適な解決策を見つけることが重要です。 そして、何よりも、自身の健康を守るために、長時間労働を改善する努力も必要です。 健康を損なう前に、適切な行動を起こしましょう。
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