無線LANルーターとアクセスポイント、どちらを選ぶ？ネットワーク環境構築の基礎知識

この記事では、ネットワーク環境の構築において、無線LANルーターと無線アクセスポイントのどちらを選ぶべきか、という疑問にお答えします。特に、フレッツ光回線終端装置（PR-400NE）をお使いの方に向けて、最適な選択肢をわかりやすく解説します。この記事を読むことで、ご自身の環境に合った機器を選び、快適なインターネット環境を構築するための知識を身につけることができます。

私が購入すべきは、①無線LANルーター、②無線アクセスポイントのどちらでしょうか？

この機器はルーター機能がついているとの結論に達しましたが、間違いないでしょうか？

フレッツ光回線終端装置「PR-400NE(GE-PON-ONU)」

ということは、私が購入するのはルーター機能が無い②番で良いと思うのですが、自信が無いのでよろしくお願いします。

インターネット環境を整える上で、無線LANルーターと無線アクセスポイントのどちらを選ぶかは、非常に重要なポイントです。それぞれの機器が持つ機能や役割を理解し、ご自身の利用環境に最適なものを選ぶことが、快適なインターネットライフを送るための第一歩となります。

無線LANルーターと無線アクセスポイント：基本機能の違い

まず、それぞれの機器の基本的な機能について理解を深めましょう。

無線LANルーター

無線LANルーターは、複数のデバイスをインターネットに接続するための中心的な役割を担います。主な機能は以下の通りです。

ルーター機能: インターネット回線からの信号を各デバイスに振り分ける機能。IPアドレスの割り当てや、データ通信の経路選択を行います。
無線LAN機能: Wi-Fi（無線LAN）の電波を発信する機能。スマートフォン、タブレット、パソコンなどを無線でインターネットに接続できます。
セキュリティ機能: ファイアウォールや暗号化など、ネットワークを保護するための機能。不正アクセスやマルウェアからデバイスを守ります。
DHCPサーバー機能: 各デバイスにIPアドレスを自動的に割り当てる機能。

無線LANルーターは、家庭やオフィスで複数のデバイスをインターネットに接続し、安全に利用するための必須アイテムと言えるでしょう。

無線アクセスポイント

無線アクセスポイントは、無線LANルーターの無線LAN機能に特化した機器です。主な機能は以下の通りです。

無線LAN機能: Wi-Fiの電波を発信する機能。無線LANルーターと同様に、スマートフォンやパソコンなどを無線でインターネットに接続できます。
ブリッジ機能: 有線LANケーブルで接続されたネットワークを無線化する機能。既存の有線ネットワークに無線LAN機能を追加したい場合に利用します。

無線アクセスポイントは、ルーター機能を持たないため、単体ではインターネットに接続できません。既存のルーターやネットワークに接続して、無線LANの電波を拡張したり、無線LAN対応デバイスを接続するために使用します。

フレッツ光回線終端装置（PR-400NE）の役割

ご質問にあるフレッツ光回線終端装置「PR-400NE」は、NTTのフレッツ光回線を利用するための機器です。この機器は、光回線からの信号をルーターやパソコンなどのデバイスが理解できる信号に変換する役割を担います。PR-400NEには、ルーター機能が内蔵されているモデルと、そうでないモデルがあります。ご自身のPR-400NEの型番を確認し、ルーター機能の有無を把握することが重要です。

PR-400NEの型番によっては、ルーター機能が内蔵されている場合があります。この場合、別途無線LANルーターを購入する必要はなく、無線アクセスポイントを追加することで、Wi-Fi環境を構築できます。

どちらを選ぶべきか？比較検討とメリット・デメリット

無線LANルーターと無線アクセスポイント、どちらを選ぶべきかは、ご自身の利用環境や目的に応じて異なります。それぞれのメリットとデメリットを比較検討し、最適な選択をしましょう。

無線LANルーターのメリット・デメリット

メリット:

オールインワン: ルーター機能と無線LAN機能を一台で担えるため、機器の設置がシンプルです。
セキュリティ機能: ファイアウォールや暗号化など、セキュリティ機能が充実しています。
設定の容易さ: 初期設定が比較的簡単で、初心者でも扱いやすいです。

デメリット:

価格: 無線アクセスポイントに比べて、価格が高い傾向があります。
拡張性: 既存のネットワーク環境によっては、拡張性が限られる場合があります。

無線アクセスポイントのメリット・デメリット

メリット:

価格: 無線LANルーターに比べて、価格が安い傾向があります。
拡張性: 既存のルーターに接続して、Wi-Fiエリアを拡張できます。
シンプルな機能: ルーター機能がないため、設定が簡単です。

デメリット:

ルーター機能が必要: インターネットに接続するためには、別途ルーターが必要です。
セキュリティ: セキュリティ機能は、接続先のルーターに依存します。

具体的なケーススタディと選び方のポイント

ご自身の利用環境に合わせて、最適な機器を選ぶための具体的なケーススタディと選び方のポイントをご紹介します。

ケース1：初めてインターネット回線を契約する場合

初めてインターネット回線を契約する場合は、無線LANルーターがおすすめです。ルーター機能と無線LAN機能を一台で担えるため、機器の設置が簡単で、セキュリティ対策も万全です。PR-400NEにルーター機能がない場合は、無線LANルーターを購入しましょう。

ケース2：既存のルーターがある場合

すでにルーターをお持ちの場合は、無線アクセスポイントを追加することで、Wi-Fiエリアを拡張できます。例えば、ルーターの電波が届きにくい部屋がある場合や、より多くのデバイスを接続したい場合に有効です。PR-400NEにルーター機能がある場合は、無線アクセスポイントを追加することでWi-Fi環境を構築できます。

ケース3：PR-400NEにルーター機能がある場合

PR-400NEにルーター機能が内蔵されている場合は、無線アクセスポイントを追加することで、Wi-Fi環境を構築できます。この場合、無線LANルーターを購入する必要はありません。無線アクセスポイントを選ぶ際には、Wi-Fiの規格（IEEE 802.11a/b/g/n/ac/axなど）を確認し、ご自身のデバイスが対応している規格に対応した製品を選びましょう。

設定と注意点

機器の選び方の次に、設定と注意点について解説します。正しく設定することで、快適なインターネット環境を構築できます。

無線LANルーターの設定

無線LANルーターの設定は、メーカーや機種によって異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。

接続: インターネット回線（PR-400NEなど）と無線LANルーターを有線LANケーブルで接続します。
電源投入: 無線LANルーターの電源を入れます。
初期設定: Webブラウザから無線LANルーターの設定画面にアクセスし、初期設定を行います。SSID（ネットワーク名）やパスワードを設定します。
デバイス接続: スマートフォン、タブレット、パソコンなどのデバイスを、設定したSSIDとパスワードで接続します。

無線アクセスポイントの設定

無線アクセスポイントの設定も、メーカーや機種によって異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。

接続: 既存のルーターと無線アクセスポイントを有線LANケーブルで接続します。
電源投入: 無線アクセスポイントの電源を入れます。
初期設定: Webブラウザから無線アクセスポイントの設定画面にアクセスし、初期設定を行います。SSID（ネットワーク名）やパスワードを設定します。
デバイス接続: スマートフォン、タブレット、パソコンなどのデバイスを、設定したSSIDとパスワードで接続します。

セキュリティ対策

インターネットを安全に利用するために、以下のセキュリティ対策を行いましょう。

パスワード設定: Wi-Fiのパスワードを複雑なものに設定し、第三者に不正利用されないようにしましょう。
ファームウェア更新: 無線LANルーターや無線アクセスポイントのファームウェアを最新の状態に保ち、セキュリティ上の脆弱性を解消しましょう。
セキュリティソフト: パソコンやスマートフォンにセキュリティソフトをインストールし、マルウェアやウイルスから保護しましょう。

トラブルシューティング

インターネット接続に関するトラブルが発生した場合の、一般的な対処法をご紹介します。

接続できない場合

ケーブルの確認: ケーブルが正しく接続されているか確認しましょう。
電源の確認: 機器の電源が入っているか確認しましょう。
再起動: 機器を再起動してみましょう。
設定の確認: 設定が正しく行われているか確認しましょう。
プロバイダへの問い合わせ: それでも解決しない場合は、インターネットプロバイダに問い合わせましょう。

Wi-Fiが不安定な場合

距離: 機器との距離が遠すぎないか確認しましょう。
障害物: 障害物（壁や金属など）がないか確認しましょう。
電波干渉: 電波干渉の原因となる機器（電子レンジなど）がないか確認しましょう。
チャンネル変更: 無線LANルーターのチャンネルを変更してみましょう。

まとめ

この記事では、無線LANルーターと無線アクセスポイントの選び方について解説しました。ご自身の利用環境や目的に合わせて、最適な機器を選び、快適なインターネット環境を構築しましょう。PR-400NEのルーター機能の有無を確認し、必要な機器を選択することが重要です。また、セキュリティ対策を忘れずに行い、安全にインターネットを利用しましょう。

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