7号営業と8号営業の併用は違法？遊技機設置の条件を徹底解説
7号営業と8号営業の併用は違法？遊技機設置の条件を徹底解説
この記事では、7号営業の施設内で8号営業でよく見られる遊技機を設置することの可否、およびそのための条件について、具体的な事例を交えながら解説します。遊技場経営者の方々が抱える疑問を解消し、コンプライアンスを遵守しながら事業を拡大するためのヒントを提供します。
7号営業と8号営業の併用について質問です。7号営業の施設内に8号営業施設でよく見かける遊技機（アイスキャッチャー・コインゲーム等）を設置するのは違法行為でしょうか？また、どういった条件を満たせば7号営業の施設内に遊技機等のゲーム機の導入が出来るのでしょうか？
遊技場業界では、常に新しいビジネスモデルや顧客獲得のための施策が模索されています。その中で、7号営業と8号営業の組み合わせ、つまり、異なる種類の営業形態を一つの施設内で展開することは、集客力向上や収益性の改善に繋がる可能性があります。しかし、法規制の壁があり、安易な導入は違法行為に繋がりかねません。本記事では、7号営業と8号営業の法的解釈、遊技機の設置条件、成功事例などを詳しく解説し、遊技場経営者が安心して事業を展開できるよう支援します。
1. 7号営業と8号営業の法的定義と違い
まず、7号営業と8号営業の法的定義と、それぞれの違いを明確に理解することが重要です。これは、遊技機の設置可否を判断する上での基礎知識となります。
1.1. 7号営業とは
7号営業とは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律（風営法）に基づき、主に「ゲームセンター」として分類される営業形態です。具体的には、メダルゲーム、ビデオゲーム、クレーンゲームなど、幅広い種類の遊技機を設置し、顧客に遊技を提供する営業を指します。7号営業は、風営法上の規制を受け、営業許可を得る必要があります。
1.2. 8号営業とは
8号営業は、同様に風営法に基づき、主に「射幸心をそそるおそれのある遊技機」を設置する営業形態を指します。具体的には、パチンコ店やパチスロ店などが該当します。8号営業も、風営法による厳しい規制と営業許可が必要です。
1.3. 7号営業と8号営業の違い
7号営業と8号営業の主な違いは、設置できる遊技機の種類と、それに対する規制の厳しさです。8号営業は、射幸性の高い遊技機を扱うため、7号営業よりも厳しい規制が適用されます。例えば、営業時間の制限、設置できる遊技機の台数制限、遊技料金の上限などが異なります。
- 遊技機の種類: 7号営業は、メダルゲーム、ビデオゲーム、クレーンゲームなど、比較的射幸性の低い遊技機が中心です。8号営業は、パチンコやパチスロなど、射幸性の高い遊技機が中心です。
- 規制の厳しさ: 8号営業は、7号営業よりも厳しい規制が適用されます。営業時間の制限、設置台数の制限、遊技料金の上限などが異なります。
- 法的解釈: 7号営業と8号営業は、それぞれ異なる法的枠組みの中で規制されており、それぞれの営業許可を取得する必要があります。
2. 7号営業施設内での8号営業遊技機の設置：違法性の判断
7号営業の施設内に8号営業でよく見られる遊技機を設置する場合、違法性の判断は非常に重要です。安易な設置は、風営法違反となり、営業停止や許可取り消しなどの処分を受ける可能性があります。
2.1. 原則としての違法性
原則として、7号営業の許可しか得ていない施設で、8号営業に該当する遊技機を設置することは、風営法違反となります。これは、7号営業の許可は、7号営業に該当する遊技機の設置を前提としており、8号営業に該当する遊技機を設置するには、別途8号営業の許可が必要となるからです。
2.2. 違法となる具体的なケース
具体的には、以下のようなケースが違法となる可能性があります。
- パチンコ・パチスロ機の設置: 7号営業施設にパチンコやパチスロ機を設置することは、8号営業に該当するため、違法です。
- 高射幸性メダルゲームの設置: メダルゲームであっても、射幸性が高いと判断される機種（高額配当、短時間での大量獲得を狙えるものなど）は、8号営業に該当する可能性があります。
- 営業許可の違反: 7号営業の許可しか得ていない施設で、8号営業に該当する遊技機を設置することは、営業許可の範囲を超えた行為となり、違法です。
2.3. 違法性を判断するためのポイント
違法性を判断するためには、以下の点を考慮する必要があります。
- 遊技機の種類: 設置しようとする遊技機が、7号営業に該当するのか、8号営業に該当するのかを正確に判断する必要があります。
- 射幸性: 遊技機の射幸性（ギャンブル性）の程度を評価する必要があります。射幸性が高い遊技機は、8号営業に該当する可能性が高くなります。
- 営業形態: 遊技機の設置だけでなく、営業方法（営業時間、料金設定、景品など）も考慮して、総合的に判断する必要があります。
- 専門家への相談: 法律の専門家（弁護士）や、風営法に詳しいコンサルタントに相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。
3. 7号営業施設内で遊技機を導入するための条件
7号営業の施設内で、8号営業に該当する遊技機を設置することは、原則として違法ですが、いくつかの条件を満たせば、例外的に導入できる場合があります。これらの条件を理解し、適切に対応することが重要です。
3.1. 8号営業許可の取得
最も確実な方法は、8号営業の許可を別途取得することです。この場合、7号営業と8号営業の両方の許可を得ることになり、それぞれの営業形態に応じた規制に従う必要があります。ただし、8号営業の許可取得は、審査が厳しく、時間もかかるため、事前の準備と計画が不可欠です。
3.2. 7号営業の範囲内での遊技機導入
7号営業の範囲内で、8号営業でよく見られる遊技機に似た遊技機を導入することは、一定の条件下で可能です。具体的には、以下の点を考慮する必要があります。
- 射幸性の低い遊技機: 射幸性が低い遊技機を選択することが重要です。例えば、少額のメダルで長時間遊べるゲーム、景品交換を前提としないゲームなどが考えられます。
- 風営法上の解釈: 7号営業に該当する遊技機であっても、風営法上の解釈によっては、8号営業とみなされる場合があります。事前に、管轄の警察署や、風営法に詳しい専門家に相談し、確認することが重要です。
- 営業方法: 営業方法も重要です。例えば、景品交換をしない、遊技料金を低く設定する、年齢制限を設けるなどの対策を講じることで、射幸性を抑えることができます。
3.3. 事前相談と許可取得の重要性
遊技機の導入を検討する際には、必ず事前に管轄の警察署に相談し、許可を得る必要があります。無許可で遊技機を設置した場合、風営法違反となり、罰金や営業停止などの処分を受ける可能性があります。また、専門家（弁護士、風営法コンサルタント）に相談し、法的なアドバイスを受けることも重要です。
4. 成功事例と注意点
7号営業と8号営業を組み合わせた成功事例は、まだ多くはありませんが、いくつかのケーススタディから、成功の秘訣と注意点が見えてきます。
4.1. 成功事例：複合エンターテイメント施設の展開
一部の遊技場では、7号営業（ゲームセンター）と8号営業（パチンコ・パチスロ）を併設し、複合エンターテイメント施設として展開しています。これらの施設では、幅広い年齢層の顧客に対応するため、様々な種類の遊技機を設置し、食事やアミューズメント施設も併設しています。成功のポイントは、ターゲット層を明確にし、それぞれのニーズに合わせたサービスを提供することです。
4.2. 成功事例：テーマパーク型ゲームセンター
テーマパーク型ゲームセンターは、7号営業の範疇で、8号営業の遊技機に似たゲームを導入し、成功を収めています。例えば、メダルゲームに特化し、高額配当ではなく、長時間楽しめる工夫を凝らしたゲームを開発しています。成功のポイントは、顧客が飽きないような工夫（イベント開催、限定景品、SNS連動など）を継続的に行うことです。
4.3. 注意点：コンプライアンス遵守の徹底
成功事例から学ぶべき最も重要な点は、コンプライアンス遵守の徹底です。風営法を遵守し、違法行為を行わないことは、事業を継続するための大前提です。また、顧客の安全を確保し、健全な遊技環境を提供することも重要です。
- 法的知識の習得: 風営法に関する知識を深め、常に最新の情報を収集することが重要です。
- 専門家との連携: 弁護士や風営法コンサルタントなどの専門家と連携し、適切なアドバイスを受けることが重要です。
- 定期的な自己点検: 定期的に、自社の営業内容を点検し、法令違反がないかを確認することが重要です。
5. 7号営業と8号営業の併用に関するQ&A
7号営業と8号営業の併用に関するよくある質問とその回答をまとめました。これらのQ&Aを通じて、読者の疑問を解消し、より深い理解を促します。
Q1: 7号営業の施設に、パチンコやパチスロ機を設置することは可能ですか？
A1: 原則として、7号営業の施設にパチンコやパチスロ機を設置することはできません。これらは8号営業に該当するため、別途8号営業の許可が必要となります。
Q2: 7号営業の施設に、高射幸性のメダルゲームを設置することは可能ですか？
A2: メダルゲームであっても、射幸性が高いと判断される機種（高額配当、短時間での大量獲得を狙えるものなど）は、8号営業に該当する可能性があります。事前に、管轄の警察署や専門家に相談し、確認することが重要です。
Q3: 7号営業と8号営業の両方の許可を取得することは可能ですか？
A3: はい、可能です。7号営業と8号営業の両方の許可を取得することで、それぞれの営業形態に応じた遊技機を設置し、運営することができます。ただし、それぞれの許可取得には、厳しい審査があります。
Q4: 7号営業の施設で、8号営業に似た遊技機を導入する際の注意点は？
A4: 射幸性の低い遊技機を選択し、景品交換を前提としない、遊技料金を低く設定する、年齢制限を設けるなどの対策を講じることで、射幸性を抑えることが重要です。また、事前に管轄の警察署に相談し、許可を得る必要があります。
Q5: 7号営業と8号営業の併用に関する法的リスクを回避するには？
A5: 法律の専門家（弁護士）や、風営法に詳しいコンサルタントに相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。また、常に最新の法規制に関する情報を収集し、コンプライアンスを遵守することが不可欠です。
6. まとめ：7号営業と8号営業の併用における法的リスクと対策
7号営業と8号営業の併用は、集客力向上や収益性改善の可能性を秘めていますが、法的リスクも伴います。本記事では、7号営業と8号営業の法的定義、遊技機の設置条件、成功事例、注意点などを解説しました。
重要なポイントをまとめます。
- 7号営業と8号営業は、それぞれ異なる法的枠組みの中で規制されており、それぞれの営業許可が必要です。
- 7号営業の施設に8号営業に該当する遊技機を設置することは、原則として違法です。
- 7号営業の範囲内で、8号営業に似た遊技機を導入する場合は、射幸性の低い遊技機を選択し、事前に管轄の警察署に相談し、許可を得る必要があります。
- コンプライアンス遵守を徹底し、専門家のアドバイスを受けながら、事業を展開することが重要です。
遊技場経営者の皆様が、コンプライアンスを遵守し、安心して事業を拡大できるよう、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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