履歴書・職務経歴書の志望動機：効果的な書き方と注意点
履歴書・職務経歴書の志望動機：効果的な書き方と注意点
「求人票を見て、仕事の内容が正に自分のやりたいことだと思い応募させていただきました」という志望動機は、正直言って、企業担当者に与える印象はあまり良くありません。なぜなら、抽象的で、あなた自身の個性や能力、企業への理解がほとんど伝わってこないからです。採用担当者は、多くの応募書類の中から、企業に貢献できる人材を見つけ出さなければなりません。そのため、あなたの志望動機は、単なる「やりたいこと」の羅列ではなく、企業が求める人物像とあなたの能力・経験を結びつけ、具体的なエピソードを交えて説得力のあるものにする必要があります。
「やりたいこと」だけでは不十分！効果的な志望動機の構成
効果的な志望動機を書くためには、以下の3つの要素をバランス良く盛り込むことが重要です。
- 企業への理解：その企業がどのような事業を行い、どのようなビジョンを持っているのかを理解していることを示しましょう。企業のウェブサイトや事業報告書などを参考に、具体的な情報を盛り込むことが重要です。単に「魅力的な企業だと思った」では、説得力がありません。
- 自己PR：あなたのスキルや経験、強み、個性などを具体的に説明します。過去の経験から得た学びや、その経験を活かして企業に貢献できる点を明確に示しましょう。数字や具体的な成果を交えることで、説得力を高めることができます。
- 仕事への意欲：なぜその企業で、その仕事に就きたいのかを明確に示す必要があります。単なる興味ではなく、企業の理念や事業内容とあなたのキャリアプランを結びつけ、長期的な視点で仕事に取り組む姿勢を示すことが重要です。
具体的な書き方例：効果的な表現と改善ポイント
「求人票を見て、仕事の内容が正に自分のやりたいことだと思い応募させていただきました」という例文を、効果的な志望動機に書き換えてみましょう。
【悪い例】
求人票を見て、仕事の内容が正に自分のやりたいことだと思い応募させていただきました。
【良い例】
貴社の「〇〇事業」における、貴社の理念である「〇〇」に深く共感し、応募いたしました。前職での〇〇の経験を通して培ってきた、問題解決能力と顧客対応スキルを活かし、貴社に貢献したいと考えております。特に、貴社が取り組む〇〇プロジェクトは、私のこれまでの経験と非常に親和性が高く、具体的な成果に繋げられる自信があります。具体的には、前職で〇〇という課題に直面した際、〇〇という手法を用いて〇〇という成果を上げることができました。この経験を活かし、貴社においても、〇〇に貢献したいと考えています。
志望動機の長さ：履歴書と職務経歴書の使い分け
志望動機が長くなってしまった場合は、履歴書と職務経歴書で役割分担をすることが重要です。
- 履歴書の志望動機：簡潔に、要約した内容を記述します。企業への理解、自己PR、仕事への意欲の3点を、それぞれ1～2文でまとめ、全体で50～100字程度に収めましょう。企業が求める人物像に合致していることを明確に示すことが重要です。
- 職務経歴書の志望動機：履歴書では書ききれなかった詳細な内容を記述します。具体的なエピソードを交えながら、あなたのスキルや経験、企業への理解、仕事への意欲を詳しく説明します。具体的な数値や成果を盛り込むことで、説得力を高めることができます。ページ数に制限がある場合は、重要な経験や実績に絞って記述しましょう。
専門家の視点：採用担当者の求めるポイント
人事コンサルタントの山田太郎氏によると、「採用担当者は、応募書類から『この人は企業に貢献できる』という確信を得たいと考えています。そのため、志望動機は、単なる自己紹介ではなく、企業の課題解決にどのように貢献できるのかを明確に示すことが重要です。具体的なエピソードや数値データを用いて、あなたの能力や経験を効果的にアピールしましょう。」とのことです。
成功事例：効果的な志望動機による内定獲得
Aさんは、以前、営業職として働いており、高い営業成績を収めていました。転職活動では、その経験を活かして、顧客開拓に力を入れている企業をターゲットに絞り込みました。志望動機では、過去の営業成績を具体的な数値で示し、その成功要因を分析した上で、新たな市場開拓にどのように貢献できるかを説明しました。その結果、複数企業から内定を得ることができました。
実践的なアドバイス：効果的な志望動機作成のためのステップ
- 企業研究：企業のウェブサイト、事業報告書、ニュース記事などを参考に、企業の事業内容、ビジョン、理念、課題などを徹底的に調べましょう。
- 自己分析：自分の強み、弱み、経験、スキルなどを客観的に分析し、企業の求める人物像と照らし合わせてみましょう。
- キーワード選定：求人票に記載されているキーワードを参考に、志望動機に盛り込むべきキーワードを選定しましょう。
- 構成作成：企業への理解、自己PR、仕事への意欲の3点をバランス良く盛り込んだ構成を考えましょう。
- 具体例を盛り込む：具体的なエピソードや数値データを用いて、あなたの能力や経験を効果的にアピールしましょう。
- 添削：完成した志望動機は、友人や家族などに添削してもらい、誤字脱字や表現の不自然さなどをチェックしてもらいましょう。
最後に、志望動機は、あなた自身の能力と個性、そして企業への理解を示すための重要なツールです。上記のポイントを参考に、企業が求める人材像に合致した、説得力のある志望動機を作成し、自信を持って応募しましょう。