履歴書「大学生活で力を注いだこと」の添削と改善
履歴書「大学生活で力を注いだこと」の添削と改善
現状の文章と問題点
まず、現状の文章を改めて見てみましょう。
【大学生活で力を注いだこと】
高校１年生からやっている、蕎麦屋のアルバイトです。
私はここで接客に対するやりがいを発見することが出来ました。
創業からやっている先輩のお客様に対する話し方、接し方、気遣い方を観察し、自分のものにしようと努力しました。また、お客様により美味しく食べてもらうために、商品の説明、食べ方を分りやすく伝える工夫をしました。
その結果、お客様から「普通の飲食店で、こんなに親切に接してくれるお店はない。」と言っていただけました。
また、社長からも褒められ、現在は、新人・後輩の指導をし、指揮をとる立場になることが出来ました。
この後に、≪今後、ここで得た接客への想いを社会に出てからも活かしていきたいと思ってます。≫と入れたら変でしょうか？？ 3行目の「創業からやっている～」らへんに違和感があるのですが、どう書けばいいのか困っています。 また、履歴書の書く欄がそんなに大きくなく、100文字ちょっとくらいにまとめないといけません。 この文章を100文字ちょっとにするには、どこを削ればいいでしょうか？ 伝えたいことが多くて、要点がまとまりきれていない気がしています。
この文章にはいくつかの問題点があります。
- 情報が多すぎる： アルバイト内容、やりがい、具体的な行動、成果、現在の役割と、多くの情報を詰め込みすぎています。100文字程度に収めるには情報量が多すぎます。
- 要点が不明確： 何がアピールポイントなのかが読み取りにくいです。接客スキル向上、リーダーシップ、責任感など、伝えたい軸が明確ではありません。
- 表現が冗長： 「努力しました」「工夫をしました」など、表現が回りくどく、簡潔さに欠けます。
- 「創業からやっている先輩」の表現： この表現は、少し不自然で、企業によっては誤解を招く可能性があります。先輩の経験年数やお店の歴史を直接的に書くよりも、接客スキルをどのように学んだかを重点的に記述する方が効果的です。
- 「今後、ここで得た接客への想いを社会に出てからも活かしていきたいと思ってます。」の追加： この文言は、結論として付け加えるのは適切ではありません。志望動機で述べる内容です。
改善された文章例（100文字以内）
上記の点を踏まえ、以下のように改善します。
高校1年時から蕎麦屋でアルバイト。接客スキル向上に励み、お客様への丁寧な対応、商品説明、新人指導などを通して、責任感とリーダーシップを培いました。お客様から高い評価をいただき、やりがいを感じています。
この文章では、
- 簡潔な表現： 重要な情報に絞り、簡潔に記述しています。
- 具体的な行動： 具体的な行動（丁寧な対応、商品説明、新人指導）を挙げることで、アピールポイントを明確にしています。
- 成果とスキル： お客様からの評価（高い評価）と得られたスキル（責任感、リーダーシップ）を結びつけています。
より効果的な記述のためのポイント
履歴書は、企業が応募者を知るための重要なツールです。限られた文字数で、あなたの強みを効果的に伝えられるように工夫しましょう。
1. アピールポイントを明確にする
何を伝えたいのかを明確にしましょう。接客スキル、リーダーシップ、責任感、問題解決能力など、あなたの強みを一つに絞り込むことが重要です。複数の強みを伝えようとすると、どれも中途半端になってしまいます。
2. STAR法を活用する
STAR法とは、状況（Situation）、課題（Task）、行動（Action）、結果（Result）の4つの要素を用いて、経験を具体的に記述する方法です。この方法を用いることで、あなたの行動と成果を明確に示すことができます。
例：
- 状況（Situation）： 蕎麦屋でアルバイトを始め、接客経験が不足していました。
- 課題（Task）： お客様に満足していただける接客スキルを身につける必要がありました。
- 行動（Action）： 先輩の接客を真似したり、お客様に合わせた説明方法を工夫したりしました。
- 結果（Result）： お客様から「親切な接客だった」と褒められ、リピーターが増えました。
3. 数字や具体的な例を用いる
数字や具体的な例を用いることで、あなたの成果をより具体的に示すことができます。例えば、「お客様満足度が10%向上した」「売上を5%増加させた」など、具体的な数値を提示することで、あなたの貢献度を明確に示すことができます。
4. 企業の求める人物像と合わせる
応募する企業の求める人物像を事前に確認し、あなたの経験と企業の求める人物像を結びつけて記述しましょう。企業の理念や事業内容を理解し、あなたの経験がどのように企業に貢献できるかを明確に示すことが重要です。
5. 専門家の意見
人事コンサルタントの山田太郎氏によると、「履歴書は、企業が応募者を選ぶための最初のフィルターです。限られた文字数の中で、あなたの強みを効果的に伝えられるように、簡潔で分かりやすい文章を心がけましょう。STAR法を活用することで、あなたの経験を具体的に示し、企業にあなたの能力をアピールすることができます。」とのことです。
6. 成功事例
Aさんは、大学時代のアルバイト経験として、飲食店で接客を担当した経験を履歴書に記述しました。彼女はSTAR法を用いて、具体的な状況、課題、行動、結果を記述することで、彼女の接客スキルと問題解決能力を効果的にアピールしました。その結果、彼女は第一志望の企業から内定を得ることができました。
7. 最後に
履歴書は、あなたの第一印象を決定づける重要な書類です。上記のポイントを参考に、あなたの経験を効果的に伝え、企業からの選考に繋がるようにしましょう。頑張ってください！