老健実習の辛さ、乗り越えるための具体的な方法
老健実習の辛さ、乗り越えるための具体的な方法
老健施設での実習は、高齢者のケアを学ぶ上で貴重な経験となりますが、想像以上に辛い場面に遭遇することもあります。質問者様は、寝たきり状態の認知症高齢者への対応、嫌味な看護師との関係、グループメンバーからのプレッシャーなど、多くの困難に直面しているようです。この記事では、これらの問題への具体的な解決策と、実習を乗り越えるためのメンタルケアについて解説します。
1. 寝たきり状態の入所者さんとの関わり方
認知症の高齢者で、ほとんど寝たきり状態の入所者さんへの対応は、確かに難しいです。ただそばにいるだけでは、実習生も疲弊してしまいます。大切なのは、入所者さんの状態を理解し、その人に合わせた関わり方を見つけることです。
- 非言語コミュニケーションの活用：言葉によるコミュニケーションが難しい場合は、触れ合い、優しい声かけ、穏やかな表情などを試してみましょう。手のマッサージや、肩や背中を優しくさするだけでも、安心感を与えることができます。 音楽療法なども効果的です。静かな音楽を流したり、入所者さんが好きな音楽を流すことで、リラックス効果が期待できます。
- 五感を刺激する工夫：視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚など、五感を刺激する工夫をしてみましょう。例えば、季節の花や写真、アロマなどを活用したり、好きな香りのハンドクリームでマッサージするのも良いでしょう。温かい飲み物を提供するのも効果的です。
- 観察力の向上：入所者さんのわずかな反応にも目を向けましょう。ほんの少しだけ目を動かしたり、表情が変化したりといった小さな変化を見逃さないように注意深く観察することで、その人に合った関わり方が見えてきます。
- 記録の重要性：日々の観察記録を丁寧につけましょう。どのような対応をしたか、入所者さんの反応はどうだったかなどを記録することで、効果的な関わり方を見つけるための手がかりになります。また、指導者への報告にも役立ちます。
- 専門家のアドバイス：看護師や介護士に積極的に相談し、アドバイスを求めましょう。経験豊富なプロから具体的な指導を受けることで、より効果的な対応ができます。また、認知症ケアに関する研修に参加するのも良いでしょう。
成功事例：ある実習生は、寝たきりの入所者さんに毎日同じ絵本を読み聞かせ続けました。最初は全く反応がありませんでしたが、数週間後、絵本に出てくる動物の名前を小声で呟くようになったそうです。小さな変化を見逃さず、継続的な関わりが実を結んだ好例です。
2. 嫌味な看護師との上手な関わり方
職場には、様々な性格の人がいます。嫌味な看護師の存在は、実習のモチベーションを大きく下げてしまいます。しかし、相手を変えることは難しいので、自分の対応を変える必要があります。
- 冷静な対応：嫌味を言われても、感情的に反応しないようにしましょう。深呼吸をして、冷静さを保つことが大切です。感情的に反論すると、状況が悪化する可能性があります。
- 具体的な質問：曖昧な言葉ではなく、具体的な質問をすることで、相手をけん制することができます。「〇〇の部分が分かりません」など、具体的な質問をすることで、相手も丁寧に答える必要が出てきます。
- 記録を残す：嫌味な言動があった場合は、日付、時間、内容を記録しておきましょう。必要に応じて、指導教官に相談することができます。
- 距離感を保つ：必要以上に近づかず、適切な距離感を保つことも大切です。必要以上にコミュニケーションを取ろうとせず、業務に集中しましょう。
- 相談：どうしても辛い場合は、指導教官や大学の担当者に相談しましょう。適切なアドバイスをもらえるはずです。一人で抱え込まず、相談することが大切です。
専門家の視点：臨床心理士の山田先生によると、「嫌味な言動は、相手への攻撃ではなく、自分の不安やストレスの表れである場合が多い」とのことです。相手を理解しようと努めることで、対応が変わる可能性があります。しかし、度を越えたハラスメントの場合は、毅然とした態度で対応し、必要であれば相談機関に連絡することが重要です。
3. グループメンバーからのプレッシャーへの対処法
グループメンバーからの「ベタベタ関わらないで」という発言は、あなたへの配慮と自分たちの負担軽減の両方の意味合いが含まれている可能性があります。しかし、その発言によって、あなたが消極的になっているのは問題です。チームワークを意識し、建設的なコミュニケーションを取りましょう。
- 自分の気持ちを伝える：グループメンバーに、自分の気持ちを正直に伝えましょう。「入所者さんの状態を理解するために、じっくり関わることが大切だと考えている」など、自分の考えを明確に伝えることで、誤解を解くことができます。
- 役割分担の明確化：グループ内で、役割分担を明確にしましょう。全員が同じように関わる必要はありません。得意分野を生かし、協力して業務を進めることが大切です。それぞれの役割を明確にすることで、負担を軽減することができます。
- 積極的なコミュニケーション：積極的にコミュニケーションを取り、チームとして協力していく姿勢を示しましょう。グループメンバーと協力して、より良いケアを提供することを目指しましょう。
- 指導教官への相談：グループ内で問題が解決しない場合は、指導教官に相談しましょう。適切なアドバイスや仲介をしてくれるはずです。
4. 実習へのモチベーション維持
実習は大変ですが、将来の看護師としての成長に繋がる貴重な経験です。モチベーションを維持するために、以下の点を意識してみましょう。
- 目標設定：実習を通して何を学びたいのか、具体的な目標を設定しましょう。目標を達成するために、どのような行動が必要なのかを考え、計画的に取り組みましょう。
- 小さな成功体験：小さな成功体験を積み重ねることで、モチベーションを維持することができます。例えば、「入所者さんが笑顔になった」「スムーズに業務をこなせた」など、小さな成功体験を記録し、振り返ることで自信をつけることができます。
- 自己肯定感の向上：自分の頑張りを認め、自己肯定感を高めることが大切です。疲れた時は、休息を取り、リフレッシュしましょう。趣味の時間を持つなど、自分自身を大切にする時間を作ることも重要です。
- 相談：辛い時は、友人、家族、指導教官などに相談しましょう。一人で抱え込まず、周りの人に助けを求めることも大切です。
最後に：老健実習は、決して楽なものではありません。しかし、困難を乗り越えることで、あなた自身の成長、そして患者さんへのより良いケアに繋がるはずです。周りの人に相談しながら、一歩ずつ進んでいきましょう。頑張ってください！