入国審査官への道：経験豊富な職員からのリアルな回答
①入国審査官を目指したきっかけは何ですか？どのような魅力を感じましたか？
②入国審査官になってよかったこと、悪かったことはありますか？具体的な体験談を交えて教えてください。
③入国管理局職員採用後の研修期間はどのくらいですか？研修内容についても詳しく教えてください。
④研修期間中は全寮制と記載がありましたが、本当ですか？休暇や実家に帰れる機会はありますか？
⑤入国審査官として勤務を開始した時期（研修期間を除く）を教えていただけますか？
⑥入国審査官は全国転勤があると聞きました。関東勤務希望の場合、希望通りになる可能性はありますか？一つの勤務地にとどまることは難しいのでしょうか？
⑦現在中国に留学中ですが、これは入国審査官の仕事に役立つと思いますか？
⑧現在の年収と夏季休暇の日数についても教えてください。
入国審査官への道：経験豊富な職員からのリアルな回答
この記事では、入国管理局職員として活躍されている方へのインタビューを通して、入国審査官の仕事内容、魅力、そして現実的な課題を明らかにします。入国審査官を目指している方にとって、役立つ情報が満載です。
1. 入国審査官を目指したきっかけ
A：私は幼い頃から国際交流に興味があり、様々な国の人々と触れ合う機会を持つことを夢見ていました。大学では国際関係を専攻し、卒業後は国際機関で働くことも考えましたが、より直接的に人々の交流に関われる仕事に魅力を感じ、入国審査官を目指しました。国境を守るという責任感と、同時に世界中の人々と接する機会を得られるこの仕事に、大きなやりがいを感じています。 また、英語や中国語といった語学力を活かせる点も大きな魅力でした。
2. 入国審査官になってよかったこと、悪かったこと
A：よかったことは、想像以上に多様な人々と出会えることです。毎日、様々な国籍、文化、年齢の人々が空港に訪れます。彼らの話を聞き、それぞれの事情を理解しながら審査を行う中で、世界の見方が大きく広がりました。また、チームワークの大切さを痛感し、仲間との絆を深めることができたのも大きな喜びです。困難な状況でも、チームで協力することで乗り越えられる経験は、私自身の成長に繋がっています。
悪かったこととしては、責任の重さと精神的な負担が挙げられます。不正入国や犯罪に関わる可能性のある人物を審査しなければならないため、常に緊張感を持って仕事に取り組む必要があります。また、時には厳しい対応をしなければならない場面もあり、精神的に疲れることもあります。しかし、研修でしっかりとメンタルヘルスのケアについても学んだこと、そして上司や同僚のサポートがあることで、乗り越えることができています。
具体的な体験談として、一度、偽造パスポートを使用した人物を発見したことがあります。その時は、冷静さを保ち、証拠を確実に押さえることで、無事に逮捕に繋がりました。社会貢献を実感できた瞬間であり、この仕事のやりがいを改めて感じました。
3. 採用後の研修期間と内容
A：研修期間は約3ヶ月間です。内容は、法令の学習、審査技術の習得、ビジネスマナー、そしてメンタルヘルス研修など多岐に渡ります。 座学だけでなく、ロールプレイングや模擬審査など実践的な訓練も行われます。また、空港でのOJT（On-the-Job Training）も含まれており、先輩職員の指導の下、実際の審査業務を体験することができます。
4. 研修期間中の生活
A：研修期間中は、寮生活が基本ですが、自宅からの通学も可能です。 私の場合は寮生活を選択しましたが、週末は自由に過ごせましたし、実家に帰ることも問題ありませんでした。研修施設には、快適な居住空間と充実した設備が整っており、安心して研修に専念できました。
5. 入国審査官としての勤務開始時期
A：私の場合は、研修終了後、約1ヶ月後に勤務を開始しました。
6. 全国転勤の可能性と勤務地希望
A：入国審査官は全国転勤の可能性があります。しかし、希望する勤務地を考慮してくれる制度もあります。 特に、家族の事情や個人の事情を考慮し、柔軟に対応してくれるケースも多いです。ただ、希望通りにならない場合もあるため、全国転勤の可能性を踏まえた上で応募することが重要です。
一つの勤務地にとどまることは難しいですが、数年単位で異動となることが一般的です。 異なる空港や部署で経験を積むことで、より幅広いスキルを習得することができます。
7. 中国留学経験の有効性
A：中国留学経験は、間違いなく役立ちます。 中国からの入国者が多いことを考えると、中国語の能力は大きな武器となります。また、中国の文化や社会事情を理解していることは、審査業務において非常に役立ちます。異文化理解能力は、入国審査官にとって必須のスキルです。
8. 年収と夏季休暇
A：年収は、経験や職位によって異なりますが、一般的な公務員と比較して遜色ない水準です。詳細は人事院のホームページなどで確認できます。夏季休暇は、約10日間です。 その他、年末年始休暇や有給休暇なども取得可能です。
入国審査官を目指す方へのアドバイス
- 語学力：英語はもちろん、中国語、韓国語、スペイン語など、多様な言語を習得することは大きなアドバンテージとなります。
- コミュニケーション能力：様々な国籍の人々と円滑にコミュニケーションをとる能力は必須です。
- 法律知識：入国管理法などの関連法規を深く理解する必要があります。
- 責任感と忍耐力：責任の重い仕事であるため、高い責任感と忍耐力が必要です。
- 体力：長時間立ち仕事となる場合もありますので、体力も必要です。
入国審査官は、やりがいのある仕事ですが、同時に責任も伴います。しかし、充実した研修制度と、チームワークの良さによって、困難を乗り越えることができます。この記事が、入国審査官を目指す皆様にとって、少しでも参考になれば幸いです。