「ゆとり世代」の仕事への考え方と、若手社員の指導方法

会社を辞める事になり、今、引継の子(2児のｼﾝｸﾞﾙﾏｻﾞｰ:24)に自分(32)の仕事を教えているのですが、《ゆとり世代》って、こういう感じなんですか？会社を辞める事になり、今、引継の子(2児のｼﾝｸﾞﾙﾏｻﾞｰ:24)に自分(32)の仕事を教えているのですが、その子の仕事に対する考え方に度々疑問に思ってしまう事があります。1.仕事の内容をﾒﾓする割には、それを見返さず、同じ内容を何度もﾒﾓ紙や、ﾉｰﾄにあちこち書く　2.得意先によって、振込方法や支払日が違う事に対し、『意味わからないです。っていうか、私、勉強出来ないから覚えられません。よく、覚えられましたね。あ、でも私がやるしかないんですよね？とりあえず、やりますよ』と入社1週間目に言われた。3.領収書の整理をしてて、伝票に書き写す金額が領収書と違う事を指摘したら、『気がつきませんでした。何で事務って、細かい仕事なんですかね？』と言われた。引継の子は前職が、飲食店のホールや厨房とかで、事務職自体、初めてだそうです。一応PC学校で、3ヶ月習った事を何かと言ってくるのですが、結構打ち間違いや、Excelが余り使えなかったりしてます。ひいき目に見ても、ガッツはあるけど、仕事が雑です。先日、定時(17:15)過ぎたら、『この前残業して帰ったら、親に《何で残業で遅くなるんだ?!》って怒られたんです。今、保育園春休みだから、親に子供預けてるんで、あんまり遅くなると怒られるんで…』と、挨拶もそこここに、帰社していきました。25以下はゆとり世代って聞くけど、他でもこんな感じなのか、疑問ばかりが増えてしまい、同僚に相談すると『その子が雑なだけでしょ』と言われました。まぁ、一番の疑問は《20過ぎて働いてるのに、残業して親に怒られる》って事なんですが、そういう事は実家住まいの方はあったりするのでしょうか？

「ゆとり世代」の特徴と、個々の能力差について

まず、重要なのは「ゆとり世代」というくくりで一括りにできないということです。確かに、1987年から1995年生まれの世代には、教育改革の影響で、比較的ゆとりある教育を受けてきたという共通点があります。しかし、個々の能力や価値観、仕事への取り組み方は、年齢や育った環境、個性によって大きく異なります。質問者様の引継ぎ先の方が「ゆとり世代」だから仕事が雑だ、という結論は早計です。 「ゆとり世代」の特徴として挙げられるのは、

協調性が高い
自己表現力が高い
主体性を重視する
変化への対応力が高い

といった点です。しかし、これらの特徴は必ずしも「仕事が丁寧」や「責任感がある」とイコールではありません。むしろ、これらの特徴が、時に「仕事が雑」や「責任感の欠如」と誤解される可能性があります。

具体的な問題点と、指導方法

質問者様の記述にある具体的な問題点について、一つずつ見ていきましょう。

1. メモの乱雑さ

同じ内容を何度もメモする行為は、情報整理能力の低さを示唆しています。これは「ゆとり世代」特有の問題ではなく、基本的なスキル不足です。

指導方法：情報整理の重要性を伝え、メモの取り方、ファイル管理の方法を具体的に指導しましょう。デジタルツール（Evernote、Notionなど）の活用も提案し、実践的なトレーニングを行うことが重要です。例えば、「今日やったことは必ずこのフォーマットで記録する」といったルールを設け、習慣化を促します。

2. 支払方法の理解不足

得意先ごとの振込方法や支払日の違いを理解できないことは、業務上の大きな問題です。

指導方法：丁寧に一つずつ説明し、理解度を確認しながら進める必要があります。表形式でまとめたり、マニュアルを作成するなど、視覚的に分かりやすく情報を提示することが効果的です。また、「分からないことはすぐに質問する」という文化を醸成することも重要です。質問をため込むと、小さなミスが大きなミスに繋がる可能性があります。

3. 領収書の不備

領収書と伝票の金額が異なるというミスは、正確性の欠如を示しています。

指導方法：正確な作業の重要性を伝え、ダブルチェックの習慣を身につけさせましょう。チェックリストを作成したり、ペアワークで確認し合うなどの方法も有効です。ミスを責めるのではなく、ミスから学ぶ機会として捉えさせることが大切です。また、数字に強い苦手意識があるようであれば、計算練習や専用のツールを活用するなど、個別のサポートが必要です。

4. PCスキル不足

PCスキル不足は、事務職にとって大きなハンデです。

指導方法：ExcelやWordの基本操作を改めて指導する必要があります。オンライン学習サイトを活用したり、社内研修に参加させるのも良いでしょう。具体的な業務を通してスキルアップを図ることで、モチベーションの向上にも繋がります。

5. 残業と親からの干渉

定時で帰ることを優先する姿勢は、一見すると責任感の欠如のように見えますが、背景には、家庭環境や育児の負担といった事情がある可能性があります。

指導方法：まずは、本人の状況を理解する必要があります。残業が必要な場合は、事前に相談し、協力体制を構築することが重要です。柔軟な働き方を検討し、業務効率化を進めることで、残業時間を削減することも考えられます。また、育児と仕事の両立支援制度などを活用できるよう、人事部などに相談することも検討しましょう。

成功事例：メンター制度の導入

ある企業では、若手社員の育成にメンター制度を導入し、大きな成功を収めました。経験豊富な社員が、若手社員の指導・育成にあたることで、スキルアップだけでなく、メンタル面でのサポートも実現しています。この制度により、離職率の低下、生産性向上に繋がったという事例もあります。

専門家の視点：世代間のギャップを理解する

世代間の価値観の違いを理解することは、円滑なコミュニケーションと効果的な指導に不可欠です。キャリアコンサルタントの山田先生によると、「ゆとり世代」は、自己実現やワークライフバランスを重視する傾向があります。そのため、指示待ちではなく、主体的に仕事に取り組める環境を作る必要があります。

まとめ

「ゆとり世代」だから仕事が雑だ、と決めつけるのではなく、個々の能力や状況を理解した上で、適切な指導を行うことが重要です。具体的なスキルアップのためのトレーニング、業務効率化、そして、家庭環境への配慮など、多角的なアプローチが必要です。焦らず、丁寧に指導することで、必ず成長を促すことができるはずです。そして、彼女が成長することで、あなた自身の業務負担も軽減されるでしょう。

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