地域密着型病院の赤字と看護師配置問題：パート外来看護師の葛藤と解決策

地域密着型の28床と小さな病院に勤務している正看護師です。(パート外来勤務)医療法人で他に老健・ケアセンターも経営しています。前々から病院だけが赤字で大変な状況にあると役職の方々が口を酸っぱくして言っています。病棟看護師10名(うち一人はパート・正看護師は３名のみ)、外来看護師5名(正看護師2名・うち一人パート)。このままでは10：1の看護基準に満たないので、外来と病棟看護師と分けないで勤務表を一枚にして全員が病棟と外来を行き来するようになるみたいなんです。私はそういう事をしていてもいい看護出来ない気がして・・。今までは監査の時期にだけ外来の正看護師が病棟勤務をしているかのように記録を書き換えたり、病棟の勤務表に外来の正看護師の名前を入れたりしていて違法な事をしていたみたいなんです。あと、老健の正看護師を監査の時期の何ヶ月かだけ病院に移動させたり・・。今の病院は外来勤務を募集していたので入りました。病棟の看護は自分には合っていないと思っていますので・・。仕事の内容や人間関係には何の不満もないんで辞めたくないんですが、他の外来スタッフが行きたくなくても病棟に行っているのに私だけ病棟に行きたくありませんと言うわけにもいかない気がして悩んでいます。アドバイスをお願いします。あとこんな事している病院って他にもあるんですか？

現状分析：小さな病院が抱える課題と看護師のジレンマ

質問者様は、28床の地域密着型病院でパートの外来看護師として勤務されています。病院は赤字経営で、看護師配置基準を満たすために、外来と病棟の垣根を取り払い、全ての看護師が病棟と外来をローテーション勤務する体制に移行しようとしています。さらに、過去には監査対応のための不正な記録改ざんが行われていたことも明らかになっています。質問者様は病棟勤務に抵抗があり、現状維持を望んでいますが、周囲の状況から容易に拒否できない状況に置かれています。 問題点： * 深刻な人手不足と赤字経営： 10:1の看護基準を満たせない状況は、患者さんの安全と看護師の負担増加に直結します。病院の経営状況も厳しく、抜本的な改革が必要な状況です。 * 違法行為の存在： 監査対応のための記録改ざんは、医療法違反に該当する重大な問題です。 * 看護師のキャリアと希望： 質問者様は外来看護を希望しており、病棟勤務への抵抗感があります。強制的な配置転換は、モチベーション低下や離職につながる可能性があります。 * 倫理的な葛藤： 質問者様は、不正な行為に加担することに強い抵抗を感じています。

解決策へのアプローチ：多角的な視点からの検討

この状況を打開するためには、複数の角度から問題解決に取り組む必要があります。

1. 病院経営の改善策の検討

病院の赤字経営を改善するための具体的な施策を検討する必要があります。

コスト削減： 薬剤費や人件費の見直し、効率的な運営体制の構築など。
収益増加： 新しい医療サービスの導入、地域ニーズに合わせた医療提供、積極的な広報活動など。
経営コンサルタントの活用： 専門家の視点を取り入れることで、より効果的な改善策を導き出すことができます。

2. 看護師配置の最適化

看護師配置基準を満たすための現実的な方法を検討する必要があります。

人員増強： 新規採用や派遣看護師の活用など。ただし、財政状況を考慮する必要があります。
業務効率化： 看護業務の標準化、ICTツールの導入など。業務負担の軽減により、既存の人員で効率的に対応できる可能性があります。
業務分担の見直し： 外来と病棟の業務内容を精査し、それぞれの専門性を活かした効率的な分担を検討します。例えば、外来は外来業務に集中し、病棟は病棟業務に集中するなど。
パート・アルバイトの活用： 柔軟な勤務体制を構築することで、人材確保を容易にすることができます。

3. 倫理的な問題への対応

過去に行われていた記録改ざん等の違法行為について、適切な対応が必要です。

内部通報： 病院内部の倫理委員会や、外部機関（例えば、厚生労働省の相談窓口）に通報を検討する。
証拠の保存： 違法行為の証拠となる資料を保管しておくことが重要です。

4. 質問者様のキャリアパス

質問者様自身のキャリアパスについても検討が必要です。

病院側との交渉： 病棟勤務を避けたいという希望を明確に伝え、外来勤務に専念できるよう交渉する。ただし、病院の経営状況を理解した上で、建設的な話し合いを行うことが重要です。
転職活動： 現在の状況が改善しない場合、転職を検討することも選択肢の一つです。外来看護に特化した病院やクリニックへの転職を検討してみましょう。
スキルアップ： 外来看護のスキルアップを図ることで、転職活動やキャリアアップに役立ちます。専門性の高い資格取得などを検討することも有効です。

成功事例と専門家の視点

多くの病院が人材不足や赤字経営に苦しんでおり、質問者様の病院のような状況は決して珍しくありません。しかし、適切な対策を行うことで、状況を改善できる可能性は十分にあります。例えば、「働き方改革」に取り組むことで、看護師の離職率を抑制し、人材確保に繋がる成功事例があります。具体的には、残業時間の削減、休暇取得の促進、ワークライフバランスの改善などが挙げられます。また、「チーム医療」の推進により、医師や他の医療従事者との連携を強化することで、看護師の負担軽減を図ることも可能です。医療経営コンサルタントの専門家によると、「病院の経営改善には、コスト削減だけでなく、収益増加のための戦略も重要です。地域ニーズを的確に捉えた医療サービスを提供することで、患者数を増やし、収益を向上させることができます。」とのことです。

まとめ：具体的な行動計画

まずは、病院の現状を正確に把握し、経営状況や看護師配置状況について、上司や人事担当者と率直に話し合うことが重要です。その上で、上記で挙げた解決策の中から、現実的なアプローチを選択し、具体的な行動計画を立てましょう。

病院側との話し合い： 自分の希望と、病院の現状を理解した上で、建設的な話し合いを行う。
転職活動の準備： 万が一、状況が改善しない場合に備え、転職活動の準備を始める。
スキルアップ： 外来看護のスキルアップを図ることで、自分の市場価値を高める。
相談窓口の活用： 必要に応じて、医師会や看護協会などの相談窓口に相談する。

一人で抱え込まず、周囲の協力を得ながら、最適な解決策を見つけていきましょう。

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