登山用ヘルメット選びで後悔しない！夏山・冬山での安全を確保するための徹底ガイド
登山用ヘルメット選びで後悔しない！夏山・冬山での安全を確保するための徹底ガイド
登山用ヘルメットの選び方について質問します。
登山用ヘルメットの購入を検討しています。
使用目的
・夏山の穂高や剱岳の一般ルート
・1000m級の冬山
①選び方のポイントを教えて下さい。
②ヘルメットに夏山用、冬山用はあるのでしょうか。冬山だと保温性とか必要？
③信用できるメーカーとオススメできないメーカー
④ヘルメットは帽子を被った上から着用するものですか？頭に直に被るものですか？
⑤オススメのヘルメットがあれば教えて下さい
⑥ヘルメットの強度はどれ位あるものですか？
何mの高さから何kgの岩を落としても耐えられる？みたいな数字はありますか
宜しくお願いします。
登山は自然の中で行う素晴らしいアクティビティですが、常に危険と隣り合わせです。特に頭部は、落石や転倒などによる衝撃から守るために非常に重要です。そこで今回は、登山用ヘルメットの選び方に焦点を当て、夏山・冬山それぞれの環境に適したヘルメット選びのポイントを解説します。安全な登山を楽しむために、ぜひ参考にしてください。
1. 登山用ヘルメット選びの基本：安全性を最優先に
登山用ヘルメットを選ぶ上で最も重要なのは、安全性です。ヘルメットは、落石や転倒、あるいは岩壁との接触など、様々な衝撃から頭部を守るためのものです。したがって、安全基準を満たしている製品を選ぶことが不可欠です。
1-1. 安全基準の確認
登山用ヘルメットには、国際的な安全基準が設けられています。代表的なものとしては、以下の2つがあります。
- CE EN 12492: ヨーロッパ規格で、登山、ロッククライミング、アイスクライミングなど、幅広い用途を対象としています。衝撃吸収性、あご紐の強度、通気性などが評価されます。
- UIAA 106: 国際山岳連盟（UIAA）が定める規格で、CE EN 12492と同様の項目に加えて、より厳しい基準が設けられています。
これらの規格に適合しているヘルメットを選ぶことで、一定の安全性を確保できます。製品にこれらの規格のマークが表示されているか確認しましょう。
1-2. サイズの選び方
ヘルメットのサイズは、頭の周囲に合わせて選びます。メーカーによってサイズ表記が異なるため、購入前に必ず試着し、自分の頭に合ったサイズを選びましょう。サイズが合わないと、衝撃を受けた際にヘルメットがずれてしまい、保護性能が十分に発揮されない可能性があります。
- 頭囲の測定: 頭の周囲をメジャーで測ります。眉の上あたりから後頭部にかけて、水平に一周させます。
- 試着: ヘルメットをかぶり、あご紐を締めます。ヘルメットが頭にぴったりとフィットし、左右に振ってもずれないことを確認します。
- 調整機能: 多くのヘルメットには、サイズ調整機能が付いています。後頭部のダイヤルやストラップで微調整し、よりフィット感を高めることができます。
1-3. 素材と構造
ヘルメットの素材と構造も、安全性に大きく影響します。主な素材としては、以下の2つがあります。
- ハードシェル: 外部からの衝撃に強く、耐久性に優れています。ABS樹脂やポリカーボネートなどの素材が使用されます。
- インモールド: 発泡ポリスチレン（EPS）フォームをシェルで覆った構造で、軽量で通気性に優れています。衝撃吸収性に優れていますが、ハードシェルに比べて耐久性はやや劣ります。
構造としては、ハードシェルとインモールドの組み合わせや、衝撃吸収性を高めるための内部構造など、様々な工夫がされています。自分の登山スタイルや使用環境に合わせて、適切な素材と構造のヘルメットを選びましょう。
2. 夏山と冬山、それぞれの環境に適したヘルメット選び
夏山と冬山では、気候や環境が大きく異なります。そのため、それぞれの環境に適したヘルメットを選ぶことが重要です。
2-1. 夏山用ヘルメットの選び方
夏山では、気温が高く、発汗量も多くなります。そのため、通気性に優れたヘルメットを選ぶことが重要です。
- 通気性: ヘルメットには、通気孔が設けられています。通気孔の数が多いほど、通気性が高まります。
- 軽量性: 夏山では、長時間行動することが多いため、軽量なヘルメットを選ぶことで、疲労を軽減できます。
- 吸汗性: ヘルメット内部のパッドには、吸汗性の高い素材が使用されているものがおすすめです。
夏山では、日差しが強いことも考慮し、つば付きのヘルメットを選ぶのも良いでしょう。つばが日差しを遮り、視界を確保できます。
2-2. 冬山用ヘルメットの選び方
冬山では、寒さから頭部を守るために、保温性も考慮する必要があります。
- 保温性: ヘルメット内部に、保温性の高いパッドやライナーが付いているものを選びましょう。
- フィット感: 冬山では、防寒用の帽子をかぶった上からヘルメットを着用することがあります。ヘルメットのサイズを調整できる機能や、余裕のあるサイズを選ぶことが重要です。
- ゴーグルとの互換性: 冬山では、ゴーグルを着用することが一般的です。ゴーグルのストラップをヘルメットに固定できる機能があると便利です。
冬山では、雪や氷が付着することもあるため、耐久性の高い素材のヘルメットを選ぶことも重要です。
3. ヘルメットの着用方法と注意点
ヘルメットは、正しく着用することで、その保護性能を最大限に発揮できます。また、使用上の注意点も守り、安全に登山を行いましょう。
3-1. 正しい着用方法
- サイズ調整: 頭の周囲に合わせて、ヘルメットのサイズを調整します。
- あご紐の調整: あご紐を締め、ヘルメットがずれないように固定します。あご紐は、指2本が入る程度の隙間が理想的です。
- 位置調整: ヘルメットが、おでこを覆うようにかぶります。
3-2. 使用上の注意点
- 衝撃を受けた場合: ヘルメットに衝撃を受けた場合は、外観に異常がなくても、必ず交換しましょう。ヘルメットは、一度衝撃を受けると、その保護性能が低下することがあります。
- 保管方法: ヘルメットは、直射日光や高温多湿の場所を避けて保管しましょう。
- 清掃方法: ヘルメットは、中性洗剤と水で清掃できます。シンナーやベンジンなどの溶剤は使用しないでください。
- 耐用年数: ヘルメットには、耐用年数があります。メーカーの指示に従い、定期的に交換しましょう。
4. おすすめの登山用ヘルメット
数ある登山用ヘルメットの中から、おすすめの製品をいくつかご紹介します。それぞれの特徴を参考に、自分の登山スタイルに合ったヘルメットを選びましょう。
4-1. 夏山向けヘルメット
- ペツル(Petzl) METEOR (メテオ): 軽量で通気性に優れ、夏山のクライミングやアルパインクライミングに最適です。
- ブラックダイヤモンド(Black Diamond) VECTOR (ベクター): 軽量で通気性が高く、快適な被り心地です。
4-2. 冬山向けヘルメット
- グリベル(Grivel) STEALTH (ステルス): 軽量で、ゴーグルの装着も考慮された設計です。
- カンプ(Camp) SPEED (スピード): 軽量で、冬山での使用にも適したモデルです。
これらの製品はあくまで一例です。実際に店舗で試着し、自分の頭に合ったヘルメットを選ぶことが重要です。
5. ヘルメットに関するよくある質問（FAQ）
登山用ヘルメットに関するよくある質問とその回答をまとめました。疑問を解消し、安全な登山に役立てましょう。
5-1. ヘルメットは帽子の上から被る？
基本的には、ヘルメットは頭に直接被るものです。ただし、冬山などでは、防寒のために帽子を被った上からヘルメットを着用することがあります。その場合は、ヘルメットのサイズを調整し、フィット感を確保しましょう。
5-2. ヘルメットに夏山用と冬山用の違いはある？
夏山用と冬山用で、明確な区別はありません。しかし、夏山用は通気性に優れ、軽量であることが重視され、冬山用は保温性やゴーグルとの互換性が考慮されています。それぞれの環境に適した機能を持つヘルメットを選ぶことが重要です。
5-3. 信用できるメーカーは？
ペツル(Petzl)、ブラックダイヤモンド(Black Diamond)、グリベル(Grivel)、カンプ(Camp)などのメーカーは、登山用ヘルメットの分野で高い信頼を得ています。これらのメーカーの製品は、安全基準を満たし、高い品質を誇っています。
5-4. ヘルメットの強度はどれくらい？
ヘルメットの強度は、安全基準によって定められています。例えば、CE EN 12492やUIAA 106などの規格では、特定の高さから特定の重さの物体を落としても、ヘルメットが頭部を保護できることが要求されています。具体的な数値は、メーカーのウェブサイトや製品カタログで確認できます。
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6. まとめ：安全な登山のために、適切なヘルメットを選びましょう
登山用ヘルメットは、安全な登山を楽しむために不可欠なアイテムです。選び方のポイントを理解し、自分の登山スタイルや使用環境に合ったヘルメットを選ぶことが重要です。安全基準を満たしていること、サイズが合っていること、素材と構造が適切であることなどを確認し、万全の準備で登山に臨みましょう。そして、ヘルメットの正しい着用方法と使用上の注意点を守り、安全な登山を楽しみましょう。
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