ブラック企業？それとも…元営業マンが語る、あの会社の実態と見極め方

この記事では、かつて営業職として働き、現在は転職コンサルタントとして活動する私が、ブラック企業の見分け方について、具体的な事例を交えながら解説します。特に、今回取り上げるのは、ある営業職の元社員からの「この会社はブラック企業ですか？」という切実な質問です。企業の労働環境を見抜くためのヒントや、もしブラック企業に勤めてしまった場合の対処法、そして、より良いキャリアを築くための具体的なアドバイスを提供します。

この会社は一般的に見てブラックですか？判断してください。

僕はちょっと前にこの会社を辞めました。会社で3年働いてましたが、その頃から不満もたくさんあり結果辞めました。もちろんまだ残ってるかわいい後輩や仲の良い元同僚もいます。辞めた後、よくよく考えるとやっぱりこの会社は変だなと思い始めました。そこでみなさんにこの会社は、普通なのかブラックなのかを判断して頂きたいのです。出来たらブラック度という観点で採点して頂けると有難いです。100点は完全ブラックで0点に行くほど普通という形でお願いします。（ホワイト企業というのはありえないので論外とします）

業種は営業です。規模は全部署合わせて４０人ほどです。

朝の出勤時間は９時～会社を出る時間は毎日平均して深夜2時頃。（早ければ0時に帰れることもある）（求人募集には朝9時～19時と記載）
タイムカードは出社時のみ。帰りは押しては駄目。
休みは週に１回（個人的にコレは普通かなと）
給料は手取りで１３万ほど（保険などのもろもろ引かれた後です）（ちなみに営業なので歩合制が付きますがトップ成績を上げている人で手取りが20万ほどです（その人は妻子あり））
給料から引かれる内容は保険等以外で、旅行積立金、車両保険。互助会費。
車両保険払ってるのにいざ事故ると保険は自腹。
互助会費払ってるけど年間通して飲みに行く日は0（行きたくないけど）
何か問題があっても完全自己責任。（上記の例で行くと事故った時に会社の車+相手の車の修理費全額自己負担）
有給取れない（どうしても会社を休まなくてはならない時（法事など）は休めるが休日出勤必須）
自身のことではないが同僚で親が勤務中に危篤になった時、一切帰らせてもらえなかった（深夜まで）
もちろん。風邪でも休めない（風邪程度では休まないが（インフルの時はむしろ来るなと言われた））
部長が仕事に私情を挟んでくる。しかもかなりの頻度で。

以下、個人的に良かった所

会社のビルの一室に麻雀卓を置かせてもらえた。（社長を含めギャンブル好きが多く土曜の深夜から日曜にかけて麻雀大会）ただし、電気代は場代として徴収。部屋代は無料。実際なかなか辞めれなかったのはこの麻雀大会が面白かった所為。
毎年必ず沖縄旅行。３回も行ったら飽きたけど。２泊3日。
営業なので会社を出た後は正直自由。パチンコに毎日行ってた。ただし仕事もちゃんとしてた。しないと給料がないから。

以上です。文字数が限界です。

ブラック企業度を徹底分析！

ご質問ありがとうございます。元営業職の方からの、非常にリアルな体験談に基づいたご相談ですね。早速ですが、この会社が「ブラック企業」であるかどうか、客観的に分析し、ブラック度を採点していきましょう。

まず、ご提示いただいた12個の項目を一つずつ見ていきます。各項目について、ブラック度を5段階（1：ほぼ問題なし～5：深刻な問題あり）で評価し、その理由を解説します。

出勤時間と退勤時間：朝9時～深夜2時（求人募集は9時～19時）
ブラック度：5

求人広告と実際の労働時間に大きな乖離があります。これは、労働基準法に違反する可能性が高く、従業員の健康を著しく損なう可能性があります。特に、深夜2時まで働くことは、睡眠不足や過労につながり、心身ともに大きな負担となります。
タイムカード：出社時のみ、退勤時は押せない
ブラック度：5

退勤時間を記録しないことは、残業代未払いの温床となります。これは、労働者の正当な権利を侵害する行為であり、違法です。会社は、労働時間を正確に把握し、適切な賃金を支払う義務があります。
週休1日
ブラック度：4

週休1日は、労働基準法で定められた最低限の休日数です。しかし、過酷な労働時間と組み合わせると、心身の疲労回復が難しく、健康を害するリスクが高まります。十分な休息が取れない状況は、生産性の低下にもつながります。
給料：手取り13万円（トップ成績者でも20万円）
ブラック度：5

営業職で歩合制があるにも関わらず、手取り13万円は非常に低い水準です。生活を維持するのが困難なレベルであり、モチベーションの低下にもつながります。トップ成績者でも20万円というのも、過酷な労働時間に見合っているとは言えません。
給料からの控除：旅行積立金、車両保険、互助会費
ブラック度：3

旅行積立金や互助会費は、従業員の福利厚生を目的としている場合もありますが、強制的に徴収される場合は問題があります。車両保険についても、事故時の対応が不透明であり、会社側の責任が曖昧です。
車両保険：事故時の保険適用が自腹
ブラック度：5

車両保険を給料から天引きしているにも関わらず、事故時に自己負担となるのは不合理です。会社は、従業員の安全を確保し、万が一の事態に備える責任があります。
互助会費：飲み会が年間0回
ブラック度：2

互助会費を徴収しているにも関わらず、その活動が全く行われていないのは、不透明です。本来、互助会費は、従業員の親睦や福利厚生に役立てられるべきものです。
問題発生時の責任：自己責任
ブラック度：5

問題発生時に、すべて自己責任とされるのは、従業員を保護する意識が欠如していると言えます。会社は、従業員が安心して働ける環境を整備し、問題発生時には適切な対応をする必要があります。
有給休暇：取得困難、休日出勤必須
ブラック度：5

有給休暇が取得できない、または取得すると休日出勤を強いられるのは、労働者の権利を侵害する行為です。労働者は、心身の健康を維持するために、休暇を取得する権利があります。
同僚の親の危篤時：帰宅を許されず
ブラック度：5

家族の緊急時に帰宅を許さないのは、人道的に問題があります。従業員は、家族との時間を大切にする権利があり、会社は、その権利を尊重する必要があります。
病気時の対応：休めない（インフルエンザはむしろ出勤）
ブラック度：5

体調不良時に休めない、インフルエンザでも出勤を強要するのは、従業員の健康を軽視する行為です。感染症を拡大させるリスクもあり、会社全体の生産性にも悪影響を及ぼします。
部長の私情：仕事に介入
ブラック度：3

部長が私情を挟んでくるのは、職場環境を悪化させる要因となります。公正な評価や、適切な業務遂行を妨げる可能性があります。

総合的に判断すると、この会社は非常に高い確率で「ブラック企業」と言えるでしょう。100点満点で採点するなら、85点といったところです。労働時間、給与、休暇、責任の所在など、多くの点で問題があり、従業員の権利と健康を著しく侵害していると考えられます。

ブラック企業を辞めた後、どうすればいい？

ブラック企業を辞めたことは、正しい判断だったと思います。しかし、辞めた後、どのように行動するかが重要です。ここでは、今後のキャリアをより良いものにするための具体的なステップを解説します。

自己分析

まずは、自己分析を行いましょう。これまでの経験から、自分の強み、弱み、興味のあること、キャリアビジョンを明確にします。ブラック企業での経験は、ネガティブな側面もありますが、そこから何を学び、どのように成長できたかを振り返ることで、自己理解を深めることができます。
情報収集

自分の興味のある業界や職種について、徹底的に情報収集を行いましょう。企業のウェブサイト、求人情報、業界ニュースなどをチェックし、どのような企業文化があり、どのようなスキルが求められているのかを把握します。転職サイトや転職エージェントを活用するのも有効です。
スキルアップ

自己分析と情報収集の結果を踏まえ、不足しているスキルを特定し、スキルアップのための努力を始めましょう。資格取得、オンライン講座の受講、セミナーへの参加など、方法は様々です。積極的に学び、自分の市場価値を高めることが重要です。
求人応募

準備が整ったら、求人に応募しましょう。履歴書や職務経歴書は、自分の経験やスキルを効果的にアピールできるように、丁寧に作成しましょう。面接対策も重要です。企業の求める人物像を理解し、自分の強みを効果的に伝える練習をしましょう。
転職エージェントの活用

転職活動は、一人で行うことも可能ですが、転職エージェントを活用することで、より効率的に進めることができます。転職エージェントは、求人情報の提供、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策など、様々なサポートをしてくれます。また、自分では見つけられないような、非公開求人を紹介してもらえる可能性もあります。

ブラック企業から脱出！成功事例と専門家の視点

ブラック企業から脱出し、見事にキャリアアップを果たした人たちの成功事例を紹介します。彼らの経験から、私たちが学ぶべき点も多いはずです。

Aさんの場合（営業職）

Aさんは、今回のご相談者と同様に、長時間労働と低賃金に苦しんでいました。しかし、自己分析を通じて、自分の強みは「顧客とのコミュニケーション能力」と「問題解決能力」であると気づきました。そこで、IT業界の営業職に転職し、研修制度が充実した企業で、着実にスキルを磨き、キャリアアップに成功しました。Aさんの成功の秘訣は、自己分析と、自分の強みを活かせる業界・職種を選んだことです。
Bさんの場合（事務職）

Bさんは、残業が多く、有給休暇も取れない環境で働いていました。Bさんは、キャリアチェンジを決意し、事務職から、未経験の経理職に転職しました。Bさんは、簿記の資格を取得し、経理の基礎知識を学びました。転職エージェントのサポートを受けながら、自分のスキルと経験をアピールし、見事、経理職への転職を成功させました。Bさんの成功の秘訣は、明確な目標設定と、地道な努力です。

専門家の視点

キャリアコンサルタントとして、多くの転職希望者をサポートしてきた経験から言えることは、ブラック企業での経験は、決して無駄ではないということです。ブラック企業で培った経験は、困難な状況を乗り越える力、問題解決能力、そして、自分のキャリアに対する強い意志を育みます。これらの経験を活かし、自己分析を徹底的に行い、自分の強みを理解することが、キャリアアップへの第一歩となります。

また、転職活動においては、企業の労働環境をしっかりと見極めることが重要です。求人情報だけでなく、企業の評判や口コミ、面接での質問などを通じて、企業の真実を見抜く努力をしましょう。もし、入社後に「ブラック企業」だと感じたら、我慢せずに、転職を検討することも大切です。自分の心身の健康を守り、より良いキャリアを築くために、積極的に行動しましょう。

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ブラック企業を見抜くための4つのポイント

ブラック企業かどうかを見抜くためには、以下の4つのポイントに注目しましょう。

労働時間

求人情報に記載されている労働時間と、実際の労働時間に大きな乖離がないかを確認しましょう。残業時間が異常に長い場合や、サービス残業が常態化している場合は、ブラック企業の可能性が高いです。面接時に、残業時間や休日出勤について、具体的に質問してみましょう。
給与

給与水準が、同業他社と比較して低い場合は、注意が必要です。また、基本給が低く、歩合給やインセンティブに依存している場合は、安定した収入が得られない可能性があります。給与の内訳や、昇給・賞与の制度についても、詳しく確認しましょう。
福利厚生

福利厚生が充実しているかどうかは、企業の従業員に対する姿勢を測る重要な指標です。社会保険の完備、有給休暇の取得率、育児・介護休業制度の有無など、確認すべき項目はたくさんあります。福利厚生が充実している企業は、従業員の働きがいを高め、定着率も高くなる傾向があります。
企業の評判

企業の評判を調べることも重要です。転職サイトの口コミ、SNSでの情報、知人からの情報など、様々な情報を収集し、企業のリアルな姿を把握しましょう。企業の評判が悪い場合は、労働環境に問題がある可能性が高いです。

あなたのキャリアを切り開くために

ブラック企業での経験は、辛いものであったかもしれませんが、それは、あなたのキャリアをより良いものにするための、貴重な経験です。自己分析を行い、自分の強みと弱みを理解し、スキルアップに励み、転職活動を通じて、より良い環境を見つけましょう。そして、自分のキャリアビジョンを実現するために、積極的に行動してください。

もし、あなたが現在、ブラック企業で苦しんでいるなら、一人で悩まずに、専門家や信頼できる人に相談してください。そして、あなたのキャリアを応援してくれる人たちと共に、未来を切り開いていきましょう。

あなたのキャリアが、より良いものになることを心から願っています。

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