退職勧告・解雇予告…会社都合退職を勝ち取る！経理から営業への異動、給与減額への対処法
退職勧告・解雇予告…会社都合退職を勝ち取る！経理から営業への異動、給与減額への対処法
この記事では、経理職から営業職への異動、給与減額、そして退職を検討されている方に向けて、法的な側面からのアドバイスと、会社都合退職を勝ち取るための具体的な対策を解説します。あなたのキャリアを守り、納得のいく形で次のステップに進むためのヒントを提供します。
私は現在、経理の仕事をしておりますが、先日勤務先の取締役に呼び出され、以下のように言われました。
- 会社の業績悪化のため、経理でなく営業をして欲しい。
- 営業になる場合、給料は営業職の初任給にする。（現在の総支給額から６万円の減額）
私は経理・経営企画畑の人間ですが、今回の会社は営業職（未経験）で入社しました。元々営業職の初任給での生活維持は困難だとわかっていましたが、ちょうど離婚の話を進めている最中で、夫から当面の間５～６万程度の支援してもらえる話になっていたので、生活は何とか維持できると判断して入社しました。
ですが、結果として夫からの生活支援が受けられなかった事と、職場の先輩や上司が面倒を見てくれない（ほぼ放置で育成してくれないし、こちらから要求しても応えてもらえない）事から、存在意義もないし退職するしかないと判断し、私のほうから退職したい旨社長に相談した事がありました。
その時に、社長のご厚意により、経理へ異動となり、給与についてもご配慮いただき、現在に至っておりました。
その中で、上記１・２の話があったわけですが、この話は「退職勧告」なのでしょうか？それとも「解雇予告」なのでしょうか？
会社の経営状態の悪化による人事で、しかも私の生活が維持できなくなる事が分かった上での条件提示をするという事は、私にしてみれば「辞めてくれ」と言われたのと同じと感じていますが、法的にどのように判断されるのかを知りたく思っています。
この話を受けて、退職する事を心に決めました。社長のご厚意には感謝しておりますが、大変ショックを受けましたので、もう意思は曲げませんし、退職理由は会社都合にしていただくよう話をするつもりです。
その中で万が一、前言撤回すると言われた場合でも私は退職するつもりなのですが、その場合は自己都合になってしまうのでしょうか？
また、新規事業の企画をして動いている最中だった（私が企画立案し動いていた）のですが、それに関しては私の退職と共に進行不可能となってしまいます。ですが中断するのは勿体ない所まで進めているので、退職後は自分でその企画を実行するつもりでいます。ですがまだ稼働できるまでの状態ではないため、生活を維持する為にも会社都合退職にしてもらいたいと思っています。
皆様のお知恵をお貸しください。どうぞよろしくお願いします。
ご相談ありがとうございます。今回のケースは、非常に複雑な状況であり、法的な側面と感情的な側面が絡み合っています。まずは、ご自身の状況を整理し、適切な対応を取ることが重要です。以下、詳細に解説していきます。
1. 退職勧告と解雇予告の違い
まず、今回の会社の対応が「退職勧告」なのか「解雇予告」なのかを明確にしましょう。これは、今後の対応を決定する上で非常に重要なポイントです。
- 退職勧告: 会社が従業員に対して、退職を促す行為です。法的拘束力はなく、あくまでも「辞めてほしい」という意思表示です。従業員は、これに応じる義務はありません。
- 解雇予告: 会社が従業員を解雇する意思を事前に伝える行為です。労働基準法では、解雇を行う30日以上前に予告することが義務付けられています。予告がない場合は、解雇予告手当（30日分以上の平均賃金）を支払う必要があります。
今回のケースでは、会社の提示内容（経理から営業への異動、給与減額）は、直接的な「解雇」ではありません。しかし、これらの条件を受け入れることが事実上困難である場合、それは「退職を迫られている」と解釈することも可能です。
2. 会社側の意図を読み解く
会社があなたに対して、今回の条件を提示した背景には、いくつかの要因が考えられます。
- 業績悪化: 会社の業績が悪化し、人件費削減を迫られている可能性があります。
- 人員配置の最適化: 経理部門の人員削減、または営業部門の人員強化を検討しているのかもしれません。
- あなたへの期待: あなたのこれまでの経歴や能力を評価し、営業職としての活躍を期待している可能性もゼロではありません。
しかし、給与の大幅な減額を伴う異動は、あなたにとって大きな負担となります。会社は、あなたの生活を考慮せずに、一方的に条件を提示しているように見受けられます。
3. 法的な観点からのアドバイス
今回のケースでは、以下の点に注意して対応しましょう。
- 異動の拒否: 会社は、原則として従業員の同意なしに、職種や勤務地を一方的に変更することはできません。今回の営業職への異動は、あなたの同意なしに行われる場合、無効となる可能性があります。
- 給与減額の拒否: 給与の減額も、原則として従業員の同意が必要です。一方的な減額は、違法となる可能性があります。
- 退職理由の交渉: 会社都合退職とするためには、会社との交渉が不可欠です。今回のケースでは、会社があなたの生活を考慮せずに条件を提示しているため、会社都合退職を主張する正当な理由があります。
- 解雇予告手当: もし会社が、あなたの同意を得ずに解雇（事実上の解雇を含む）する場合、解雇予告手当を請求できる可能性があります。
4. 具体的な対応策
以下に、具体的な対応策をステップごとに解説します。
ステップ1: 状況の整理と記録
- 事実関係の整理: 会社とのやり取りを、日付、内容、相手などを記録しておきましょう。メールや会話の録音も有効です。
- 給与明細の確認: 現在の給与と、営業職に異動した場合の給与を比較し、減額幅を明確にしておきましょう。
- 就業規則の確認: 会社の就業規則を確認し、異動や給与に関する規定を把握しておきましょう。
ステップ2: 会社との交渉
- 社長との面談: まずは、社長と直接話し合い、今回の条件提示の意図や、あなたの希望を伝えましょう。
- 会社都合退職の要求: 会社都合退職を希望する理由（生活への影響、会社側の配慮不足など）を明確に伝えましょう。
- 弁護士への相談: 交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談し、法的なアドバイスを受けることを検討しましょう。
ステップ3: 退職後の準備
- 失業保険の申請: 会社都合退職となれば、失業保険の給付を有利に進めることができます。
- 転職活動: 早期に転職活動を開始し、あなたのキャリアプランに合った企業を探しましょう。
- 新規事業の準備: 退職後、新規事業を始めるための準備を進めましょう。
5. 会社都合退職を勝ち取るためのポイント
会社都合退職を勝ち取るためには、以下の点を意識しましょう。
- 証拠の確保: 会社とのやり取りを記録し、証拠として残しておきましょう。
- 感情的にならない: 冷静に、論理的に、会社と交渉しましょう。
- 専門家への相談: 弁護士やキャリアコンサルタントに相談し、アドバイスを受けましょう。
- 強気な姿勢: あなたの権利を主張し、会社に妥協を迫りましょう。
今回のケースでは、会社があなたの生活を考慮せずに、一方的に条件を提示しているため、会社都合退職を勝ち取れる可能性は十分にあります。諦めずに、粘り強く交渉しましょう。
6. 転職活動とキャリアアップのヒント
退職後の転職活動では、あなたのこれまでの経験やスキルを活かせる企業を探しましょう。経理・経営企画の経験は、多くの企業で求められる貴重なスキルです。また、今回の経験を活かし、キャリアアップを目指すことも可能です。
- 自己分析: あなたの強み、弱み、興味関心、キャリアビジョンを明確にしましょう。
- 情報収集: 転職サイト、転職エージェント、企業のウェブサイトなどを活用し、求人情報を収集しましょう。
- 応募書類の作成: 履歴書、職務経歴書を作成し、あなたの経験やスキルを効果的にアピールしましょう。
- 面接対策: 面接対策を行い、あなたの熱意や能力を面接官に伝えましょう。
今回の経験を活かし、より良いキャリアを築くために、積極的に行動しましょう。
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7. 成功事例
以下に、同様のケースで会社都合退職を勝ち取った方の成功事例を紹介します。
- 事例1: 業績悪化による部署異動と給与減額を提示された経理職のAさん。弁護士に相談し、会社の対応が不当であることを主張。会社との交渉の結果、会社都合退職となり、失業保険の給付と、退職金の上乗せを獲得。
- 事例2: 営業職への異動と給与減額を提示されたBさん。会社との交渉が難航したため、労働組合に相談。労働組合の支援を受け、会社との団体交渉を実施。最終的に、会社都合退職となり、転職支援も受けられることになった。
これらの事例から、専門家への相談や、粘り強い交渉が、会社都合退職を勝ち取る上で非常に重要であることがわかります。
8. 専門家の視点
キャリアコンサルタントの視点から、今回のケースについてアドバイスします。
- 自己肯定感を保つ: 今回の出来事で、自己肯定感が低下してしまう可能性があります。しかし、あなたはこれまで、経理・経営企画の分野で実績を上げてきました。自信を持って、次のステップに進みましょう。
- キャリアプランの再構築: 今回の出来事を機に、あなたのキャリアプランを再構築しましょう。あなたの強みを活かし、将来の目標に向かって進むための計画を立てましょう。
- ネットワークの活用: これまでの仕事で築き上げてきた人脈を活用し、転職活動や新規事業の準備を進めましょう。
今回の経験は、あなたにとって大きな試練となるかもしれませんが、それを乗り越えることで、さらに成長し、より良いキャリアを築くことができます。前向きな気持ちで、積極的に行動しましょう。
9. まとめ
今回のケースでは、会社の対応が「退職勧告」に近い状況であり、会社都合退職を勝ち取るための交渉余地は十分にあります。まずは、状況を整理し、会社との交渉に臨みましょう。必要に応じて、弁護士やキャリアコンサルタントに相談し、専門的なアドバイスを受けることも重要です。あなたのキャリアを守り、納得のいく形で次のステップに進むために、積極的に行動しましょう。
ご自身の状況をしっかりと見つめ、適切な対応を取ることで、必ず道は開けます。応援しています。
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